このところのウクライナの反転攻勢により、ロシアが侵攻開始した2月24日以来続くこの戦争が予想よりも早く終わるかもしれないという期待が高まっている。ウラジーミル・プーチン露大統領は約30万人の予備役動員に踏み切り、核の脅しも振りかざしているが、彼もまた終盤が近づきつつあると感じていると言えるだろう。
言い換えれば、ウクライナの戦後復興計画に今すぐ着手する必要がある。10月25日にベルリンで行われる復興会議には、ウクライナの再建プロセスに出資するであろう国々が集まる見通しだ。スイスのルガノで開催された7月の前回会議は、復興計画の作成まで到達できなかった。また筆者がつい先日、米国務省やホワイトハウスの高官とそれぞれ議論したところ、両者の間あるいは財務省との意見の相違があることや、議会の支持が得られるか不透明なことから、ベルリンの会議で提示できるのは「復興のための枠組み」が最大限だろうと考えているようだ。これは、難しい判断の多くが残ることを示唆している。特に難しい決定については、来年5月に広島で開催されるG7(主要7カ国)首脳会議まで先送りされてしまうかもしれない。
大がかりな再建に向けて資金を調達、管理し、維持するためには、西側諸国はウクライナ政府と協力して、次の4つの問いについて合意をまとめる必要がある。いつ、具体的な復興プロセスを始めるのか? 誰がその費用を負担するのか? 誰の主導で行うのか? 必然的に起きる汚職にどう対策するのか?
「マーシャルプラン」を遥かに上回る復興費用
アメリカの当局者らは、こうした課題について当然ながら承知しており、オフレコでの議論にも前向きである。しかし、彼らと率直に意見交換してわかるのは、ウクライナ国民への物資提供や西側諸国を結束させるという喫緊の課題を前に、戦後の計画は二の次三の次になってしまっていることだ。アメリカにとって、ウクライナの復興計画を進める決定的な要因がないのだ。……