10月23日正午(中国時間)、北京の人民大会堂に設けられた壮麗な記者会見場に、そろってダークスーツに身を包んだ7人の男性が入ってきた。中国共産党の習近平総書記が率いる3期目の最高指導部=政治局常務委員だ。多様性という価値観に背を向けるように、年齢(60~69歳)、民族(漢民族)、性別(男)などの点でかなり同質といえる。
政治分野からの女性排除は、習政権下でさらに顕著になった。中国では建国以来、労働力としての女性の活用が進んできたが、習政権下では政治分野にひっぱられるように社会全体での男女平等も後退した。少子化など「女性」という要素が大きい社会問題への対策はちぐはぐだ。男が支配する中国政治は急速な人口減少をもたらし、習氏の掲げる「中華民族の偉大な復興」の足を引っ張る可能性もある。
政治分野以外では進んだ女性の社会進出
今回の中国共産党大会後に公表された新最高指導部は習氏の側近で固められ、習独裁時代の幕開けを印象づけた。政治に女性を参加させないという傾向も強まり、米『ニューヨーク・タイムズ』は「イエスマンのみになり、イエスウーマンすらいない」と皮肉った。
昨年、創建100周年を祝った中国共産党の歴史で、最高指導部入りを果たした女性は1人もいない。今回は最高指導部に次ぐ政治局員の24人にも女性は1人も入らなかった。これは20年ぶりのことだ。中国建国後に政治局員を務めた女性は6人のみ。これまで唯一の女性だった孫春蘭副首相は今回、72歳と高齢のために政治局から外れた。下馬評では、貴州省トップの諶貽琴・省党委書記らが政治局入りの候補として名前が挙がっていたが、ふたを開けてみれば女性はゼロだった。……