ロシアによるウクライナ侵攻は二年目に入り、ロシアと対峙するヨーロッパ諸国の支援や結束が続くのかという懸念も指摘される。ヨーロッパの結束に問題はないのか、そしてヨーロッパはどこに向かうのか。ヨーロッパの安全保障を専門とし、新著『欧州戦争としてのウクライナ侵攻』(新潮選書)を刊行した鶴岡路人氏が、ヨーロッパの国際政治が専門で、ウクライナ研究会副会長も務める東野篤子氏とともに、日本からはなかなか見えないヨーロッパ内部の状況を分析する。
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想定以上だった西側の結束
東野篤子 この一年、テレビ出演などでよく尋ねられるのが、「ヨーロッパのロシアに対する足並みが揃っていないのでは」ということでした。しかし実際には、ロシアへの制裁についてもウクライナ支援についても、戦争前には考えられなかったレベルでおこなわれています。これは当たり前でも何でもない、すごいことだと答えるわけですけれど、この展開にはヨーロッパ人自身も驚いているわけです。
さらには、日本がこれだけ付いていくとも思っていなかった。戦争が始まる前、私たち二人は、日本がどこまで対応できるか心配していました。実際、出足は鈍かったですね。しかし、この一年の結果を見れば、日本もG7の一員として足並みを乱さなかった。……