カルチャー

連載小説:裂けた明日 第11回

2021年7月10日

内戦により、分断された日本。相次ぐ震災と原発事故、そして例の病気の蔓延で、国民の生活は壊滅的な影響を受けていた。家族を亡くし一人暮らす男の元へ、逃亡者が現れる――。<作家の眼が、現実を鋭く照射する。近未来の分断日本を描く、スリリングなSF長篇>

情報は分断され、状況は刻々と変わっていた。信也は現地の情報を精査しながら行く手に思いを巡らせる。

[承前]

 ふたりの背を見送ってから、吉澤が訊いてきた。

「あっちのほう、いまの様子はどうなんだ?」……

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