世界が注視したウラジーミル・プーチン露大統領の対独戦勝記念日(5月9日)演説が新味に欠け、ウクライナ戦争の出口戦略を打ち出せなかったことで、ロシア国内で「特別軍事作戦」への批判的見方が出てきた。
退役高級将校が国営テレビの討論番組で「戦況はますます悪化している」とし、「大本営発表」を垂れ流す国営メディアを批判。政府系ネットメディア『Lenta.ru』にプーチン大統領を「偏執狂の独裁者」と非難する記事が掲げられ、すぐに削除された。
プーチン大統領のがん説が欧米で報じられ、ロシア語に翻訳されてネットに掲載されている。ロシアは戦況だけでなく、情報戦でも受け身を強いられている。
束の間沸騰した「36歳の若者」後継説
戦勝記念式典をめぐっては、ロシアのSNSや大衆紙のサイトでは、プーチン演説よりも、大統領と親しげに話す背の高い若者に話題が集中し、「後継候補か」と騒然となった。赤の広場の軍事パレードの後、無名戦士の墓に向って歩きながら2人が話すシーンを、国営テレビが正面のアングルから40秒間放映した。……