政治

バイデン「ASEAN外交」:成否を握る「良性の大国」への回帰

2022年6月13日

インド太平洋を舞台とした米中競争が激しさを増す中、米ASEAN特別首脳会議を開催し、関係強化を図ったバイデン政権。トランプ政権時代の「気まぐれの大国」を脱し、「良性の大国」として信頼を得ることができるのか。特別首脳会議の成果を分析する。

 

 2022年は米国とASEANの対話関係樹立45周年に当たる。ジョー・バイデン政権は2月に「米国のインド太平洋戦略(Indo-Pacific Strategy of the United States)」を発表し、5月12~13日にワシントンで、米ASEAN特別首脳会議を開催(ミャンマーと政権移行期のフィリピンは不参加)。その「共同構想声明(Joint Vision Statement)」において、11月にASEAN主催の第10回米ASEAN首脳会議で、米ASEAN関係を「戦略的パートナーシップ」から「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることを明らかにした 。

 米国は過去20年、ジョージ・W・ブッシュ政権でのASEAN軽視、バラク・オバマ政権でのアジア回帰、ドナルド・トランプ政権でのアメリカ・ファーストと振り子のように揺れ動いてきた米国が、バイデン政権において対ASEAN外交を活発化させている背景に、インド太平洋を舞台にした米中競争の先鋭化があることは論を俟たない。

 中国は米国に先立つ2021年11月22日に中ASEAN対話関係樹立30周年を記念した中ASEAN特別首脳会議をオンラインで開催し、その共同声明で、中ASEAN関係を「戦略的パートナーシップ」から「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることを宣言していた。……

おすすめの記事

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの動画

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

ニュースレターを購読する

新潮QUEは、「問う力」を養っていくためのサブスクリプションサービスです。

無料登録する