参院選(7月10日投開票)の選挙戦がスタートしたが、本来の与野党対決より、自民党内の軋轢に注目が集まっている。党内最大派閥の安倍派を率いる安倍晋三元首相が、街頭演説などで岸田文雄首相を盛んに牽制しているのだ。2人は6月の防衛事務次官人事を巡り激しく火花を散らしたばかり。党内では選挙後の政局を危ぶむ声も聞こえる。
岸田首相が不快感を示した安倍氏の牽制
「選挙の後の臨時国会で、経済を『V字回復』させることも見据え、ポストコロナの時代に日本がしっかりと欧米のように反転攻勢に出られるような成長可能な補正予算を組んでいくべきだ」
安倍氏は6月23日、新潟県で行った街頭演説で、秋の臨時国会では大型の経済対策となる2022年度第2次補正予算案を編成するよう主張。ロシアのウクライナ侵攻を受けた防衛費の増額も、「予算で国家意思を示していくべきだ」と言及し、来年度予算からの大幅増を確保するよう訴えた。
経済対策や防衛費増の必要性は岸田首相も認めているところだが、問題はその進め方だ。……