「先進国」になる前に高齢社会を迎える国々
国連事務局が7月に発表した「世界人口推計2022年版」は、来年中にもインドが中国を抜いて世界で最も人口の多い国になるという推計を発表し、注目を集めた。他方で、あまり注目されなかったが重要なこととして、世界で進む高齢化という課題がある。なかでも東アジアの国々では多産多死から少産少死社会への移行が急速に進んできた。
全人口に占める65歳以上の人口の割合、すなわち高齢化率が7%を超えると高齢化社会、14%を超えると高齢社会、そして21%を超えると超高齢社会と呼ばれている。日本の高齢化率は28.4%であり、すでに人口の4分の1以上が65歳以上で、世界トップの超高齢社会である。これは裏を返せば、年齢を重ねても健康な社会が実現しているともいえる。
東アジア諸国が、その日本を追いかけて高齢化を進めてきている。すでに韓国、台湾、シンガポールが高齢化社会から、高齢社会へ突入した。
そして、今年中にも高齢社会入りすると見られているのが、タイである。そのほか東アジアでは中国、ベトナムなどでも日本と同じ、あるいはそれ以上の速さで高齢化が進んでいる。タイをはじめ新興国のまま、1人当たりGDP(国内総生産)でいえば経済的に豊かな「先進国」になる前に高齢社会を迎える国が次々に出てくると予想されている。……