政治

ブラジル大統領選「ルーラ勝利」でも根深い「ボルソナーロ派」との分断

2022年10月7日


<span>ブラジル大統領選「ルーラ勝利」でも根深い「ボルソナーロ派」との分断</span>

ブラジル大統領選は4年前に汚職で失脚した左派のルーラ元大統領が有罪判決の取り消しにより奇跡的な復活を遂げた。勝負は10月30日の決選投票に持ち越されたが、「ルーラ勝利」が大方の予想だ。しかし、熱狂的な支持者を持つ現職のボルソナーロ大統領は不正選挙を訴える可能性を示唆し、社会の分断は根深い。

 

 10月2日にブラジル大統領選が行われ、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ元大統領と現職のジャイール・ボルソナーロ大統領が決選投票に駒を進めた。ブラジルの大統領選挙は、第1回目の投票において候補者が無効票や棄権などをのぞく有効投票数の過半数以上を獲得した場合はそのまま勝利が確定し、どの候補者も有効投票数の過半数を獲得できなかった場合は上位2名による決選投票で勝敗が決まる。今回の選挙は、ルーラが48.43%、ボルソナーロが43.20%を獲得し、30日に再び投票が実施されることになった。

 2000年代、ブラジルを新興国の雄に押し上げたルーラの政治手腕には国内外で大きな期待が集まる。依然としてルーラの優位は変わらないものの、大方の予想よりもボルソナーロに対する票数が集まったことは事実だ。この結果からは、必ずしもルーラの完全な勝利と今後のブラジル政治の楽観的な見通しを提示することはできない。

 筆者はこの1カ月、約2年半ぶりにブラジル各地を転々とし、保守層が多い地方の州とリベラル層が多い州の双方に滞在して多くのブラジル人から話を聞くことができた。今回の大統領選がブラジル社会にどのような分断をもたらすのか。筆者の考えを書いてみたい。……

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