地方で陸上自衛官に会うと、タイムトリップをしたような錯覚に襲われることがある。すでに5年前に制服のデザインが一新され、色も紫紺に変わったのに、今なお古い緑色の制服姿の人がたくさんいるからだ。
東京・市ヶ谷の防衛省では新制服が大多数だし、旧制服が多い地方の駐屯地にも紫紺の新制服を着ている人はいる。そもそも制服(uniform)とは、「統一された衣服」を意味する。一体なぜ、陸上自衛隊の制服は統一されていないのか。そんな疑問を投げかけられることがしばしばあるので、この背景を深掘りしてみたい。
繊維産業の海外移転で製造能力不足に
陸自の制服は創設時の茶色から数度の変更の後、1991年に緑色に変わり、27年の時を経て2018年3月末から紫紺の制服に生まれ変わった。しかし、約15万人全員に行き渡るには10年ほどかかるということで、陸自隊員の制服が不揃いの状態はまだ当分の間は続くのである。……