カルチャー

被害者、スポンサーの意向より「暴力監督」の“更生”を優先するJリーグの異常な人権感覚

2025年2月2日


<span>被害者、スポンサーの意向より「暴力監督」の“更生”を優先するJリーグの異常な人権感覚</span>
超党派のスポーツ議員連盟は、今国会でスポーツ基本法を改正し、暴力やハラスメントの根絶を明文化することを目指している[サガン鳥栖時代の金明輝氏の問題行為に関する調査報告書](C)新潮社

過去に選手らへの暴力行為などで降級処分を受けたJリーグの監督が、S級ライセンスを再取得して別のチームで監督に復帰した。長年チームを支えてきた地元企業は、「過去のことは解決済み」とするクラブに異を唱えてスポンサー契約を終了させた。サッカー強豪国出身の元Jリーガーは、日本のスポーツ界で意識改革が遅れる現状を批判し、暴力のない指導方法を確立するための思考法を提言する。

「またか、と言う思いですね。僕はJリーグが始まる前年の1992年に来日し、日本のサッカーが強くなることを願って仕事をしていますが、残念ながらこの国から暴力監督がいなくなることはありません。JFA(日本サッカー協会)の判断もおかしいと思います。レベルが低過ぎるし、遅れていますよ」

 溜息混じりにそう語ったのは、浦和レッズでプロサッカー選手としての生活にピリオドを打った元アルゼンチンユース代表のセルヒオ・エスクデロ(60)だ。

 エスクデロが嘆くのは、2月14日にシーズンが開幕するJリーグについてである。産声を上げてから33年目を迎えた2025年、優勝争い予想よりも世間を賑わしているのが、アビスパ福岡の監督に任命された金明輝(43)の人間性と、このクラブを含む日本でまかり通る“常識”だ。

はじめから「復帰ありき」の処分

 2021年末、金はサガン鳥栖の監督を降りた。トップチームのプロ、及びユース選手に対する暴行、暴言が明らかになったのだ。……

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