経済・ビジネス

OPECプラスようやく合意も、市場の「不均衡」「不確実」はまだ続く

2021年7月21日


<span>OPECプラスようやく合意も、市場の「不均衡」「不確実」はまだ続く</span>

懸念されていたサウジとUAEの対立は、UAEの主張が認められる形で合意した。両国とも、当座は問題を「経済」のみに止めた方が得策と判断した格好だ。ただし、コロナ禍からの回復スピードには世界各国に不均衡があり、サウジとUAEの対立の火種は消えていない。ロシアの国家予算均衡油価、米シェールの増産など、市場を変動させる不確実性への注視も必要だ。

「OPECプラス」が妥協案に合意した(たとえば『Financial Times』2021年7月18日「Opec+ reaches deal to raise oil production」参照)。

 前回本欄でご紹介したように、7月5日の第18回「OPECおよび非OPEC閣僚会合」(OPEC and Non-OPEC Ministerial Meeting=ONOMM)は合意に達することができず、中止となっていた。翌日にはサウジアラビア(サウジ)が8月販売価格の通知を行い、妥協の余地がない姿勢を打ち出していたため、成り行きが心配されていたものだ(2021年7月4日『OPECプラスでまた衝突「サウジvs.UAE」の火種と減産延長はどうなるか』、および2021年7月11日『米シェール企業「巨額のヘッジ損失」で陥りがちな「誤解」とは』)。

 端的に言えば、サウジとUAE(アラブ首長国連邦)の間に吹いている「すきま風」が「GCC」(Gulf Cooperation Council=湾岸協力会議)や「OPEC」(石油輸出国機構)そのものを崩壊させるほどにまで吹き荒れてしまうのか、という懸念だった。

 カーテンの向こう側でどのような交渉がなされたのかは分からない。筆者が憶測したように、両国の実質的指導者であるアブダビMBZ(ムハンマド・ビン・ザイード)皇太子とサウジMBS(ムハンマド・ビン・サルマーン)皇太子の間で「実質的協議」がなされたのかどうかも不詳だ。……

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