高麗連邦の保護を求めて、日の出桟橋近くまでやって来た三人。信也は高麗連邦軍の兵士から、真智母娘との関係を確認される。
[承前]
「違う」と信也は答えた。
もしここを突破できても、何度も同じ質問をされることになる。そのたびに虚偽を答えることはできなかった。いや、そもそも自分は真智や由奈と一緒に脱出船に乗るつもりなどなかった。ここで別れるべきなのだ。……
内戦により、分断された日本。相次ぐ震災と原発事故、そして例の病気の蔓延で、国民の生活は壊滅的な影響を受けていた。家族を亡くし一人暮らす男の元へ、逃亡者が現れる――。<作家の眼が、現実を鋭く照射する。近未来の分断日本を描く、スリリングなSF長篇>
高麗連邦の保護を求めて、日の出桟橋近くまでやって来た三人。信也は高麗連邦軍の兵士から、真智母娘との関係を確認される。
[承前]
「違う」と信也は答えた。
もしここを突破できても、何度も同じ質問をされることになる。そのたびに虚偽を答えることはできなかった。いや、そもそも自分は真智や由奈と一緒に脱出船に乗るつもりなどなかった。ここで別れるべきなのだ。……
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