海外投資家の日本に対する関心が急速に薄れている。海外の金融会社が日本のオフィスを縮小したり、香港などアジア拠点の傘下に置いたりするのは今に始まったことではないが、欧州系運用会社の日本法人代表によると、「本社の会議で日本が話題になることがほとんどなくなってきた」と言う。
まさに「ジャパン・パッシング」から、恐れていた「ジャパン・ナッシング」へとステージが変わってきた。最近では中国による国家安全維持法の施行で香港の機能を他国に移し変える動きも活発で、その際は、シンガポール、ソウル、東京などが候補に上がるというが、やはり東京が選ばれることはほとんどなくなっている。
海外に資産を移す富裕層が急増
いやいや2021年に海外投資家は日本株を買い越したではないか、という反論もあるだろう。確かに日本取引所グループが発表した2021年の投資部門別株式売買状況によると、海外投資家は3432億円買い越した。しかし、世界的なカネ余りを背景にした株式ブームにもかかわらず、わずか3432億円の買い越しだった、と見る方が正しいだろう。
ちなみに個人投資家も2811億円の買い越しと、こちらは何と10年ぶりの買い越しになった。若者の間で株式投資が注目されていることもある。だが、2021年に海外株を組み込んだ投資信託への純流入額が7兆円を超え、2006年以降で過去最大になる見通しと報じられている。つまり、日本株にも若干の資金が向かったが、圧倒的に海外株に資金は流れたということだ。……