経済・ビジネス

起業は「自分の人生」を築く究極の手法――Standing in the middle of a long and winding road

2022年4月4日

起業した当初は失敗が続いた。スタートアップにふさわしい信頼できる人間関係、人材募集、法務・財務・経理の体制作りなどをゼロから模索して手に入れたのは、「体験してみないことには何事もわからない」という確信だったと辻野氏は言う。「他人の人生を生きない」2030年の経営者たちへ贈る、長く曲がりくねった道を楽しみ続けるための必読tips。

   昨年6月から全10回の予定で始まったこの連載もいよいよ今回が最終回となる。3月10日には、『「個人」がイノベーションセンターとなる2030年代に向けて』というテーマで「Foresight×新潮講座セミナー」が開催され、そこでもこの連載でお伝えしてきたことを総括した。

   2019年末から始まって未だに終息しない新型コロナウイルス感染症に加えて、今年の2月末からはウクライナでの戦争が始まったが、VUCAの時代は混迷の度合いを深めるばかりだ。第4次産業革命が大量のAI失業を生み出すともいわれる時代、この先はコロナや戦争の影響も加わって人々の生き方や働き方もさらに激変していくだろう。

   最終回では、筆者の体験も踏まえて「起業」ということに絡めながら人生について考えてみたい。これから起業を考えている人たちや既に起業して頑張っている人たちへのささやかなエールとなれば幸いである。

働くことは生きること、生きることは働くこと

   本連載でも繰り返し語ってきたように、クラウドやAIなどの技術革新、あるいは地球環境の変化や長寿化などによって人々の働き方や雇用は文明的大転換期を迎えている。そしてそこにコロナや戦争による人々の価値観やライフスタイルの変化がさらに大きな影響を与えつつある。……

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