「セイント・フランシス」という映画をご存じだろうか。うだつのあがらない日常生活を送っているブリジットが、恋人未満のセフレとの関係で妊娠し、迷うことなく薬による中絶を選ぶ。その後、映画の中でブリジットはほぼ10分おきに不意の出血に見舞われては困惑する。薬による中絶の後は、次の月経が来るまでに軽い出血がしばしばあり、映画の中ではごく普通のこととしてユーモラスに描かれている。
ブリジットの出血はあまりにも「うかつ」で、日本人ならきっと分厚い生理パッドを使うだろうなぁ~と思う反面、私にもこの感覚には覚えがある。月経は思わぬ時にやってくる。だから、若いころの私を含み、たいていの女性は、まさにブリジットのように、うっかり血をもらしたり、衣類や寝具などを汚したりした経験を一度や二度はしているのではないだろうか。
450回を数える生涯月経周期数
女のカラダを生きるということは、ときに面倒だったり鬱陶しかったりする。ホルモンの増減と精神的な変動に振り回されて、しんどい思いをする人もいる。すっかり床に臥せってしまうほど具合が悪くなる人もいる。一方、ハードなダイエットなどをして激やせしたりすると、月経は止まる。個体としての生命維持のためにすべてのエネルギーが注ぎ込まれるからだ。つまり、女性自身の生存のためには、実は月経は不要なのである。では、なぜ月経はあるのか。「お母さんになるため」と教わった人は少なくないだろう。
そもそも月経とは、次の妊娠にそなえて肥厚した子宮の内膜が、妊娠しなかったことで不用になり、剥がれて血液と共に流れ出す現象で、女性の心身への負担を伴う。月経は自然なことだと言う人は多いが、排卵や月経には大きなエネルギーが必要になる。だから、子宮内膜が剥がれ落ちるのは身体にとってはある種のダメージでもある。……