パンのデリバリーから始まったBreadfastは、エジプト有数のEコマースに成長した(写真はBreadfast提供)
“時間を買う”という発想が、いまアフリカの都市を変え始めている。
アフリカ北岸の巨大都市カイロでは、スマートフォンひとつでパンや牛乳、日用品が30分以内に届く。この即時配送モデル──クイックコマース(Q-commerce)は、かつて「物流が未整備」と評されたアフリカにおいて異例の進化だ。
だが、その本質はスピードではなく、「限られた時間と所得をどう利用するか」という社会の成熟そのものにある。
都市集中、中間層の拡大、キャッシュレス化といった社会変化を背景に、クイックコマースはアフリカ経済の新たな成長軸となりつつある。中でもエジプトは、このモデルが最も早く定着した国の一つであり、ナイジェリアをはじめとするサブサハラ諸国との比較からも、その独自の発展構造が見えてくる。……