医療・ウェルネス

チンパンジーの仲間割れ、殺し合いの紛争に発展

2026年4月21日

学術誌『サイエンス』に掲載された新たな論文は、野生チンパンジーの群れが2つの派閥に分かれ、一方のグループがもう一方に対し計画的な攻撃を繰り返した事例を初めて詳細に記録した。攻撃の対象となったのは成体のオスや乳児であり、28頭が死亡した。

[ロイター]ウガンダのキバレ国立公園では、「ンゴゴ」と呼ばれるチンパンジーの群れが20年近くにわたり研究者に観察されていた。熱帯雨林の中で移動しては果実や葉を食べ、休み、毛づくろいを繰り返す日常だったが、あるときに集団は分裂。それから暴力的な紛争が何年も続いた。

「噛みつく、手で殴りかかる、引きずる、蹴るといった暴力が見られた。攻撃を仕掛けたのは主に成体のオスであるが、成体のメスも時々加わった」とテキサス大学の霊長類学者で研究の筆頭著者であるアーロン・サンデル氏は述べた。論文は4月9日に発表された。

 研究チームは1995年にンゴゴ集団の観察を始めた。群れは当時、野生チンパンジーとしては世界最大であったと考えており、最盛期には約200頭が属していた。一般的なチンパンジーの群れは50頭程度である。

 チンパンジーにとって、近隣の群れはいわゆる「他人」であり、攻撃や殺し合いをすることは以前から知られていた。だが今回の紛争は特別だと研究チームは言う。……

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