アメリカでは、昨年末からのべ1億人以上が新型コロナワクチンの接種を受けた。しかし、その現場では我先にと抜け駆けを試みる「ライン・ジャンパー」たちによって多くの問題も起きている。
アメリカの新型コロナワクチン接種事情を、このエピソードからお伝えしたい。年会費199ドルで会員制ヘルスケア・サービスを提供する「ワン・メディカル」(正式社名:1Life Healthcare/サンフランシスコ)の「抜け駆け」だ。
「ワン・メディカル」は、昨年1月にナスダック上場を果たした企業。スマホのアプリから全米9州とワシントンD.Cにあるクリニックの診療予約ができる他、24時間のオンライン診療や処方まで受けられる利便性が好評を博している。
しかし、州のワクチン接種資格を持たない同社幹部の親族や友人、健康な会員、会費を支払っていないトライアル会員の若者に接種していたことが発覚。この事態を受け、同州サンフランシスコ、サンノゼ各行政の保健局は「ワン・メディカル」へのワクチンの供給を停止、下院小委員会も調査に乗り出した。……