1社に対するサイバー攻撃であっても、社会経済活動や国民生活に大打撃を及ぼし得る。今年5月に発生した米石油パイプライン最大手「コロニアル・パイプライン」事件は、身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)攻撃の恐ろしさをまざまざと見せつけた。
イスラエルのサイバーセキュリティ企業「チェック・ポイント」が今年第1四半期に検知した身代金要求型ウイルス攻撃の被害件数は、前年比で倍増した。中でもとりわけ攻撃を受けているのが医療サービスであり、2番目の電気・ガス・水道などの公共サービスと比べ、週平均で1.85倍と断トツだ。
サイバー攻撃のせいで治療に必要なITシステムや患者のデータベースが使えなくなれば、患者の命に関わる。そもそもコロナ禍で逼迫している病院は、サイバーセキュリティ対策にまで手が回っていないことが多い。保健当局が攻撃されれば、関連する多くの病院のITシステムがダウンしかねない。……