テスラのセールスが好調だ。今年1−3月期のグローバルの販売台数は31万台を超えた。また米国内では12万9743台を売り上げ昨年比で87%増。3月だけで見ると4万7953台を売り上げ昨年比で108%増となり、3月の米国の新車販売の3.8%を占めた。米国の全体の販売台数が1−3月期で392万8417台と昨年比で15.7%減となっている中、その躍進ぶりが目立つ。
好調の理由は、世界的な半導体不足などにより他のメーカーが生産の遅延を余儀なくされている中、テスラは独自の半導体開発などの工夫により生産能力を維持してきたこと、「ギガベルリン」「ギガテキサス」の両工場が正式に稼働を始めて生産力そのものに余裕が出たことなどが挙げられる。しかし、特に3月の販売が伸びたのは、ロシアによるウクライナ侵攻を受け同社CEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏の発言や行動が支持されたことも無関係ではない。
通信や電力の寸断を防ぐ
まずマスク氏はウクライナ侵攻が始まった直後の2月26日、ウクライナの若き副首相兼デジタル・トランスフォーメーション担当大臣、ミハイロ・フョードロフ氏からツイッター上で「スターリンクによるインターネット支援が欲しい」という要請を受け、わずか10時間後には「ウクライナでのスターリンクサービスを無料で開放、また受信デバイスを送った」と返答した。
「スターリンク」とは、同氏が宇宙開発企業「スペースX」で展開している小型衛星を使ったインターネット配信サービスだ。このやり取りからわずか48時間後にフョードロフ氏はマスク氏に対し「デバイスを受け取った」という感謝のツイートを発信し、それに対しマスク氏は「車のシガレットライターからのアダプター、ソーラーバッテリーパック、ジェネレーターなども送った。停電している地域でもこれでスターリンクが使える」と返信。……