政治

「変節」の副大統領、J・D・バンスが飲み込めない異物「イーロン・マスク」

2024年12月24日

朝起きて「大統領は元気にしているか?」と尋ねるだけが仕事というジョークさえある副大統領だが、バンスはおそらくそうならない。上院との強いパイプはトランプ大統領を助け、“4年後”の有力候補とも目される。ただし、いささかナイーブな思想巡歴を経て辿り着いたバンスの経済ポピュリズムは、巨大IT企業と敵対したリナ・カーンFTC委員長に肩入れするなど、イーロン・マスクとは馴染まない。マスクの小さい政府政策の標的は、やがてバンスの内在的論理に向かうのではないか。

 10月末、米大統領選投票日の1週間前に人気ポッドキャスターのジョー・ローガンの番組に出た次期米副大統領J・D・バンスが面白いことを言った。ドナルド・トランプ第2期政権が何を考えているかがよく分かる内容なので紹介したい。

 バンスはトランプ政権の特徴は反エスタブリッシュメント(支配層)であり、米国の庶民を犠牲にして儲けてきた支配層の3つの政策を変える、と言う。3つとは自由貿易、移民受け入れ、戦争を簡単に始める外交・安全保障である。

 自由貿易については、米国の左右両派の世論がそれを徹底的に嫌う今の風潮から分かる。トランプはメキシコや中国、さらには日本にも高関税をかけるという。移民対策はトランプ再選に寄与した主張の一丁目一番地だから、不法移民の強制出国は何としてもやり遂げるだろうし、受け入れ制限も当然であろう。

自らも従軍したイラク戦争を否定

 外交・安全保障政策は日本にも影響がある。バンスによると、米国は階級格差の国になってしまったが、支配層はリベラル国際秩序の美名の下で大儲けをしており、大衆はその犠牲になっている。具体例が戦争だ。……

おすすめの記事

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの動画

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

ニュースレターを購読する

新潮QUEは、私たちが「問う力」を養っていくためのサブスクリプションサービスです。

無料登録する