花粉症の季節真っ只中だ。2月初旬から4月中旬にかけてスギ花粉、3月中旬から5月上旬にかけてヒノキ花粉が舞う。私の外来にも、大勢の花粉症患者が訪れる。一日に30人以上を診察することもある。
花粉症の増加は日本に限った話ではない。世界アレルギー機構の2016年の報告によれば、13~14歳の小児の花粉症の有病率は、世界全体で22.1%だ。地域別には北米33.3%、欧州33.5%、アジア23.9%、アフリカ29.5%、中南米23.7%などだ。過去15年間を平均すると年平均0.3%のペースで増えているという。
日本の花粉症の有症率は、世界でもトップレベルだ。2025年にウェザーニューズ社が実施した調査では、全国で58%の人が花粉症を発症していると報告されている。都道府県別では、山梨県が72%で最も高く、次いで三重県69%、静岡県68%と続く。
高齢者は避けたい「抗ヒスタミン剤」の連用
最近の花粉症の特徴は、高齢の花粉症患者が増えていることだ。2023年12月にユーグレナ社が実施した調査によれば、60歳以上の花粉症の人のうち、29.3%が60歳以上で新規発症したという。花粉症といえば、若年者の疾患というイメージが強いが、今や年齢を問わない国民病と言っていい。……