ドイツの首都ベルリンで、極左グループの電力インフラ損壊による停電が多発している。連邦内務省は、極左勢力に対する監視・捜査を強化する方針を明らかにした。捜査の焦点の一つは、欧州で多発するサボタージュの背後にロシアが関与しているかどうかだ。
***
1月11日、ドイツ連邦内務省のアレクサンダー・ドブリント大臣(キリスト教社会同盟・CSU)は、ベルリンで行った記者会見で、「我々は反撃する。我々は極左勢力や過激な気候保護主義者たちが暴れるのを放置しない。今後は極左勢力に対する捜査体制を強化する」と発表した。内務省は、連邦憲法擁護庁で極左勢力を担当する捜査員の数を増やすとともに、極左勢力のネット上の動きの監視を強化する。連邦憲法擁護庁は、極右・極左組織や外国のスパイ、イスラム過激派などを監視・摘発する捜査機関で、スパイの投入や通信の傍受など、警察よりも隠密性・秘匿性が高い捜査を行う。
ベルリンで戦後最長の広域停電
政府が極左に対する捜査体制を強化する理由は、1月3日から約5日間にわたってベルリンの南西部で発生した広域停電である。その原因は、リヒターフェルデ地区の天然ガス火力発電所の西側で起きた火災だ。運河をまたぐ架橋に設置された、高圧送電線3本と中圧送電線10本が放火によって損傷した。このため、運河の対岸の5つの地区の、約4万5400世帯の家庭、約2200社の企業で停電が起きた。……