2021年5月31日から6月11日までの2週間、国連宇宙空間平和利用委員会(Committee on the Peaceful Uses of Outer Space: COPUOS)法律小委員会(以下「法小委」)が開催され、今後は、宇宙資源問題を議論するためのワーキンググループを法小委の「宇宙資源」議題の下に設置することとなった。
国際法上は続いている不明確な状態
法小委終了後ほどなくして、日本では6月15日、「宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律案」(以下「宇宙資源法」)が可決され、民間企業が政府の許可を得て宇宙資源を開発・採取し、所有することが日本法に照らして可能になった。
国際的には、宇宙資源の開発や所有についてのルールは不明確である。国家であるか私人であるかの区別なく自由競争、つまり早い者勝ちで獲得してよいという法解釈もあれば、宇宙資源の開発が可能になった段階で国際組織を設立し、その組織から許可を得た者だけが定められた収益分配のルールなどにしたがって資源を獲得してよい、という考え方もあるなど、さまざまである。
このような状況で、民間企業の宇宙活動を促進し、宇宙を経済成長の牽引力にしたいと考える国は、先に国内法をつくって企業活動を保護する方向に進んでいる。これまで米国(2015年)、ルクセンブルク(2017年)、アラブ首長国連邦(UAE)(2019年)が国内法を制定しており、日本が4番目の制定国となった。……