ナイジェリアのアグリテック系スタートアップのゾワセル社(Zowasel)、ナイジェリア三菱商事、国際協力機構(JICA)が連携して実施している「信用スコアリングモデル構築による小規模農家の金融アクセスの向上」に関する活動が徐々に本格化してきたので活動状況を紹介する。
ナイジェリアの多くの小規模農家は信用力が低く、銀行融資・保証などの活用が困難であるため、ビジネス上の取引は現金即日払いが一般的で、まとまった資金を確保して事業の拡大を図ることが難しい。銀行などの金融機関は、十分な与信データを確保することが難しく、僻地・遠方へのアクセスにコストがかかる小規模農家への融資に消極的なことが多い。
一方、ゾワセル社は、投入材の販売、農作物の売買、農機レンタル等のデータに加え、農家への生産方法の指導などを通じて、農家の性格・家族関係や農地情報を幅広く有している。
筆者は、これらのデータを与信データとして有効活用できないかと考え、農機のレンタル事業を行っていたナイジェリア三菱商事及びゾワセル社と議論を重ね、「小規模農家の金融アクセス改善・生計向上に向けたプロジェクト」を2022年7月に立ち上げた。金融機関と小規模農家の橋渡しとなって両者の課題を解決する取り組みである。これは、現地スタートアップと日本企業の連携を促進するJICAの取り組み「Project NINJA(Next Innovation with Japan)」の一環である。……