政治

独「ショルツ新政権」の核政策(2)核禁条約オブザーバー参加は実現するのか?

2022年2月10日

ドイツのショルツ新政権は核兵器禁止条約へのオブザーバー参加に前向きな姿勢を見せている。アメリカとの新たな火種になりかねないが、そもそも左派政権は核抑止をそれほど重視していないという。日本にも無縁ではないこの問題を、岩間陽子・政策研究大学院大学教授が考察する。

 

国民の支持を集めるオブザーバー参加

 ドイツのオーラフ・ショルツ首相による社会民主党(SPD)、緑の党、自由民主党(FDP)の3党連立交渉で、核共有離脱問題と並んで注目されたのが、核兵器禁止条約へのオブザーバー参加問題である。

 2021年9月の総選挙での選挙綱領では、SPDと緑の党がそれぞれ核禁条約に言及していた。FDPの綱領にも「核なき世界」の長期目標が言及されており、3党ともに方向性は一致していると見られていた。

 核禁条約は、第1条(g)で、核兵器の配置、設置、展開も禁じているため、現在アメリカの核兵器を自国領内に保管しているドイツとしては、現状で加盟国になる可能性はない。また、アメリカがこの条約に好意的ではないため、日本を始め多くの非核兵器国は、この条約から距離を置いていた。……

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