連載|Foresight

Vol. 183

軍指導部で大幅な人事、国防相は努光鉄から金成基に交代(2026年8月30日~9月5日)

2026年9月7日


<span>軍指導部で大幅な人事、国防相は努光鉄から金成基に交代(2026年8月30日~9月5日)</span>
自ら表彰した国防科学者や研究者らと写真に収まる金正恩国務委員長(朝鮮中央通信HPより)

今回の人事は総参謀部などの作戦指揮系統ではなく、朝鮮人民軍の総政治局と保衛局に及んだ。総政治局長は空席となった模様だ。7月に公開された「特大型の腐敗」事件との関連は明らかではないが、頻繁なハイレベル人事は権力の一点集中を示している。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

わずか半年で復帰した朴正天

 8月29日、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の指導のもと、朝鮮労働党中央軍事委員会第9期第2回会議が開催され、大きな人事があった。金正恩を含めた11人が円卓に着席した。

 最も目を引いたのは、2月の第9回党大会で政治局員、党中央軍事委員会副委員長などから外れて国防省の「顧問」職に留まっていた朴正天(パク・ジョンチョン)が、わずか半年で党中央委員、政治局員、党中央軍事委員会副委員長に復帰したことである。朴正天に代わって鄭京沢(チョン・ギョンテク)が副委員長に選出されていたが、今回の報道は朴正天が副委員長に補選されたとするだけで、鄭京沢の解任についての言及がない。再交代だったのか、副委員長の増員だったのかは不明である。

 人事の中心が総参謀部などの作戦指揮系統ではなく、朝鮮人民軍の総政治局と保衛局に及んだことは興味深い。総政治局長だった金成基(キム・ソンギ)が国防相となり、保衛局長の俞光宇(ユ・グヮンウ)が総政治局第1副局長へ、空軍政治委員の厳朱浩(オム・ジュホ)が保衛局長へ移った。一方、努光鉄(ノ・グヮンチョル)国防相は解任され、党中央委員会軍需工業部第1副部長に転じた。軍内部の政治指導、思想統制、監視を担ってきた幹部を循環させていると言えるが、総政治局長は空席となった模様である。

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