連載|Foresight

Vol. 185

相次ぐ金与正談話、トランプ政権に「非核化」交渉拒否をアピールか(2026年9月13日~9月19日)

2026年9月24日


<span>相次ぐ金与正談話、トランプ政権に「非核化」交渉拒否をアピールか(2026年9月13日~9月19日)</span>
軍需工場で指導する金正恩国務委員長(ロイター)

9月17日~19日の3日間、金与正談話が立て続けに発表された。17日にIAEAの年次総会が採択した北朝鮮の核開発に懸念を示す決議を批判し、北朝鮮の核保有国としての地位は揺るがないと主張した。全体としてはIAEAへの批判を通した対米非難となっている。金正恩の補佐役という特殊なポジションにある金与正はこれらの談話で、トランプ政権に対して「非核化」交渉が成立し得ないことをリマインドしていると見られる。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

党宣伝部門幹部講習会を開講

 9月19日付の第1面は、18日に金正恩(キム・ジョンウン)総書記の指導のもと、朝鮮労働党第3回宣伝部門幹部講習会が開講したことを伝えた。党中央委員会の李日煥(リ・イルファン)書記、朱昌日(チュ・チャンイル)書記らが雛壇に着席した。第1回は2022年3月、第2回は2024年4月に開かれており、2年に1回の開催ペースとなっている。

 金正恩は、宣伝部門の業務を評価しながらも、「自賛と自己満足を警戒し、自責と反省を奨励し、常に苦悩と苦心の中で奮闘する気風、将来を見通しながら仕事を計画的に、展望をもって展開する革命的かつ責任ある活動気風を堅持しなければならない」として、「思想活動によって社会の発展を先導する」ことを強調した。

兵器システムにおいても「AI化」を推進

 続いて第2面では、金正恩が16日から18日にかけて国防工業部門の事業を指導したことについて報じられた。宣伝部門の講習会が軍需関連よりも重視された掲載順となった。

 金正恩は、軍需関連企業所の生産状況に対して「大きな満足の意」を表明し、「砲兵戦闘武力の改編及び近代化総合計画の需要を満たすために党が手配した生産能力拡大事業」を順調に進めていることについて評価した。また、「強力な砲兵武力建設は戦争抑止と戦争遂行の基本核である」として、党の戦略的方針の実現において第2経済委員会傘下の軍需工業企業所が大きな役割を担うべきだと述べた。

 金正恩は、攻撃及び防御戦闘兵器システムの「人工知能(AI)化水準」を高めることにも触れている。昨年9月に「無人航空技術連合体」の事業を指導した際には、作戦能力の高度化とともにAIを兵力近代化における「最優先の重要課題」に掲げていた。軍事分野のみならず、今年2月に畜産農場の操業式に参加した際や、3月の最高人民会議第15期第1回会議における施政演説で科学研究分野について述べた時など、金正恩は折に触れて「AI」の重要性を口にしている。

 今回の視察には、党中央軍事委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)副委員長、金正植(キム・ジョンシク)委員、朝鮮人民軍総参謀部の俞昌善(ユ・チャンソン)砲兵局長のほか、党中央委員会から李炳哲(リ・ビョンチョル)、李日煥、金与正(キム・ヨジョン)総務部長、金才龍(キム・ジェリョン)、呉英才(オ・ヨンジェ)らが同行した。久しぶりに同行者の名が列挙された形であるが、なかなか興味深い面子である。

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