医療・ウェルネス

新型コロナではっきり分かった「岩盤規制」の罪

2021年2月9日

 新型コロナウイルス感染症の蔓延で、医療体制が崩壊の危機に瀕している。世界保健機関(WHO)のまとめでは、人口1000人当たりの病床数は日本は13.1床で世界トップ。OECD(経済協力開発機構)加盟国37カ国平均の4.7床を大幅に上回る。他の国は、ドイツ8.2床、中国4.2床、イタリア3.6床、英国3.3床、米国3.0床といったところだ。

 ところが、人口1000人当たりの医師数となると様子は一変する。日本は2.29人で何と世界55位、世界平均の1.8人は上回るものの、ドイツの3.68人やイタリアの3.48人、英国の2.74人、米国の2.42人に及ばない。ちなみに看護師は11.49人で世界4位、英国の8.89人を上回る。

 つまり、国ごとの統計で見ると、日本は病床があり、看護師もいるが、医師が足らない、ということになる。前述の医師数の統計は2010年とやや古く、その後、日本の医師数は年率3%ペースで増えているが、それでも2018年の厚生労働省の調べでは2.58人にとどまっている。

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 2012年末に第2次内閣をスタートさせた安倍晋三前首相は、就任当初「アベノミクス」を掲げ、声高に規制改革を主張した。「アベノミクスの1丁目1番地は規制改革だ」とし、「岩盤規制」を自らがドリルの刃となって穴を開けると繰り返し述べた。その「岩盤規制」と名指ししたのは、「農業」「雇用制度」と並んで「医療」だった。……

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