政治

実は「生活費切り詰めデフレ」も進んでいる:ウクライナ有事が暴く物価のカラクリ

2022年2月24日

岸田文雄政権はガソリン税軽減も「排除せず」との姿勢を示した。しかし、仮に政策でガソリン価格を抑えたとしても、輸入エネルギーの高騰は電気・ガス代で日々の暮らしを直撃する。いま日本で密かに進んでいるのは、エネルギー以外の支出が切り詰められることで生じる物価下落。経済にインフレとデフレの奇妙なまだら模様が生じている。

 1リットル当たり最大5円から25円超に。ガソリン価格の高騰を抑えるための政府の補助金を一気に拡大する議論が始まった。ガソリンの全国平均小売価格が1リットル170円を超えた場合に、今年1月27日から政府は石油元売り会社に最大5円の補助金を支給している。だがガソリン価格の上昇は止まらず、このままでは焼け石に水となりそうな情勢となっているからだ。

「ウクライナ有事」を理由に自民党は2月18日、萩生田光一経済産業相と松野博一官房長官に、補助金の大幅積み増しを申し出た。1リットル当たり25円超という現在の5倍あまりの補助金を打ち出したのは、「トリガー条項の25円の減税措置をも超える支援」という意味合いを持たせるためだ。

「トリガー条項」発動でガソリン政局

 トリガー条項、25円の減税……このところよく目にする言葉である。仕組みを知るには、ガソリンが税金のかたまりであることを理解する必要がある。

 ガソリン価格が1リットル170円である際の、ガソリン本体と税金の内訳を区分けすると、「[1]ガソリン本体97.9円+[2]石油石炭税2.8円+[3]ガソリン税53.8円+[4]消費税15.5円」となっている。ガソリン代全体の42%あまりが税金という代物なのだが、このうち[3]ガソリン税は「(A)本則税率28.7円+(B)特例税率25.1円」の2段重ねになっている。……

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