ウクライナ危機で、ジョー・バイデン米政権はクレムリン(ロシア大統領府)が情報源とみられる高度なインテリジェンスを異例のリアルタイムで公開し、西欧諸国との連帯を維持する工作を続けてきた。
ロシア軍による「ウクライナ侵攻」の機先を制してかく乱し、侵攻を抑止するのが目的で、情報源を探知される危険を冒した情報工作だった。
しかし、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はその裏をかき、ウクライナ東部の親露派武装勢力が支配する「人民共和国」を独立国家として承認し、直ちに「平和維持」を口実にロシア軍部隊の派遣を指示、2月24日ウクライナ侵攻作戦を開始した。
2014年のクリミア半島併合にも酷似したこのやり方は想定内のことだが、なぜ止められなかったのか。情報源保護などをめぐる裏面の激しい情報戦争で、公開できない情報があり、プーチン工作に名を成さしめた可能性がある。これまで、米露情報戦争ではどんなせめぎ合いがあったのだろうか。……