※2024年10月7日収録。鼎談内容をもとに編集・再構成を加えてあります。
細谷 みなさんこんにちは。慶應戦略構想センターのセンター長、細谷雄一です。今日は「グローバルトレンド」コーナーの第2回目として、「石破新政権と世界政治の潮流」をテーマに、石破政権成立後の外交安全保障政策について見て行きます。この慶應戦略構想センターの副センター長である森聡教授、同じく鶴岡路人准教授と三人で検討していきたいと思います。
自民党総裁選の結果、10月1日に石破茂新政権が成立しました。石破政権は、その発足前から石破氏がそれ以前の政権とは違ったアプローチの外交・安全保障政策を発信してきたため、様々な議論を呼んでいます。これから石破政権がどのような外交政策・安全保障政策を展開するのか、それは世界にどう影響するか、そして世界情勢の変化の中で、日本がどういった役割を担うことができるのかを考えます。
東アジアにNATO(北大西洋条約機構)のような仕組みを作るという、いわゆる「アジア版NATO」構想は石破氏の持論ですが、これについては日本の安全保障専門家から懐疑的な声も上がっています。石破氏は総裁選の過程でもアジア版NATOに言及し、さらには日米地位協定の改定についても発言しています。森さんはつい最近、ワシントンDCで各シンクタンクの専門家と意見交換をされましたが、こうした石破氏の外交・安全保障論について、どのような受け止めがあったでしょうか。また、森さんは石破政権の外交・安全保障政策をどのように見ていらっしゃいますか。……