チェコで異例のベストセラーとなったカテジナ・トゥチコヴァー氏の邦訳第一作『ジートコバーの最後の女神たち』の刊行を記念し、ロングインタビューをお届けします。
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https://www.shinchosha.co.jp/book/590203/
この小説の主題は、「女神」と呼ばれ、数百年にわたりモラビアやスロバキアの国境付近のジートコバーという集落で暮らしてきた女性たち。彼女たちは予言能力、薬草を用いた治療、そして時には黒魔術までをも操る特殊な能力を、母から娘へと数世紀にわたり継承してきました。
しかし彼女たちは、中世から20世紀にいたるまで異教的な儀式を守る者としてカトリック教会から迫害され、ナチス政権下では侵略を正当化する材料として調査され、さらには反社会的勢力とみなしたチェコ共産党によって弾圧され、その伝統は21世紀を目前にして途絶えました。
本作品は、チェコで長年タブー視されてきた「ドイツ人追放」の問題を描いたトゥチコヴァー氏の長編第一作『ゲルタ』と同様に、歴史の盲点に光を当てています。
👤ゲストスピーカー カテジナ・トゥチコヴァー(Kateřina Tučková)
チェコの作家。1980年生まれ。美術史家・評論家・劇作家でもある。カレル大学で博士号を取得。2006年に小説家としてデビュー。2012年に刊行された『ジートコヴァーの最後の女神たち』でヨゼフ・シュクヴォレツキー賞、マグネジア・リテラ読者賞、「チェコの本」読者大賞などを受賞。チェコでベストセラーとなり、約20の言語に翻訳されている。他の作品に『Vyhnání Gerty Schnirch』『Bila Voda』など。
👤聞き手
阿部賢一(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
豊島美波(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在籍)
⛪撮影協力 教文館、Café きょうぶんかん