統合報告書から就職先の未来を占う学生たち
近年、学生や転職者が就職先を検討する際の参考データとして、「統合報告書」を参照する例が増えている。企業の将来性を反映するという特性上、投資に限らず「就活」の情報取集にも利用できるというわけだ。
「特に日本では、株主だけでなく、従業員や取引先、就活生などを含めたマルチステークホルダーを意識して統合報告書を作成する企業が多いという独自の傾向があるのです」
そう語るのは、一橋大学大学院経営管理研究科の円谷昭一教授だ。
「統合報告書の中には、就活生や転職者を意識したものもあります。これは、その学生らがもし自社に入らなくても、やがてユーザーという形で会社のステークホルダーになることが期待されますし、潜在的な個人投資家の開拓という観点からも理に適っています。私はいつも進路に悩む学生などには “統合報告書を徹底的に読めばそこにヒントがある”というアドバイスをしています」……