中国経済への依存度を減らすデリスキング(リスク低減)政策をめぐり、自国経済優先のドイツとフランス・欧州委員会の間に足並みの乱れが目立っている。欧州連合(EU)の不協和音は、中国を利しかねない。
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5月5日、中国の習近平国家主席が5年ぶりに欧州を訪れたが、この訪問は対中政策をめぐる欧州内の亀裂を改めて浮かび上がらせた。そのことは訪問国の選択に表れている。最初の訪問国は、対中強硬派フランス。次いで習主席は、中国と友好的な関係にあるセルビアとハンガリーを訪れた。この両国を選んだことは、「欧州の全ての国が中国に対して厳しい態度を取っているわけではない」という中国のメッセージだ。
EUが打ち出した対中強硬姿勢
まず習主席はパリのエリゼー宮でエマニュエル・マクロン仏大統領と、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長と会談した。中心的なテーマの一つは、貿易摩擦である。マクロン大統領とフォン・デア・ライエン委員長は、習主席に対し、割安の電気自動車(EV)や太陽光発電モジュール、鉄鋼などの欧州への輸出量を減らすよう求めた。……