カルチャー

「沖縄戦」指揮官と遺族の往復書簡――「どうして、あんなに早く」夫を失った妻の慟哭

2024年6月23日


<span>「沖縄戦」指揮官と遺族の往復書簡――「どうして、あんなに早く」夫を失った妻の慟哭</span>
伊東大隊の痕跡が残る沖縄県中部の丘陵地帯で、ガジュマルに覆われた壕口(撮影・浜田哲二)

 24歳の若さで1000人近い部隊を率い太平洋戦争末期の沖縄で戦った伊東孝一大隊長は、戦後、戦死した約600人の部下の遺族に向け「詫び状」をしたためる。それに対する356通の返信の一葉一葉には、〈人の殺し合いがどれだけ悲惨で残酷なものか〉という真実が刻まれている。伊東から「戦争犠牲者の真実を炙りだして戴きたい」と手紙を託されたジャーナリストの浜田哲二・律子夫妻が、戦死者と遺族の知られざる物語を紡ぐ。

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 2016年10月、私たち夫婦は一抱えほどの紙箱に詰め込まれた古い手紙の束を預かった。終戦直後の消印が押され、数えると356通ある。

 時の経過にさらされた封筒やはがきは少なからず黄ばみ、一部は黒ずんでいるものの、破れたりしわが寄ったりしないよう仕分けられ、大切に保管されていたことがわかる。……

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