※本稿は「週刊新潮」2021年1月14日号に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書、年代表記等は当時のものです。(文中敬称略)
“たたき上げ”と言われるのを嫌う理由
「金銀ではない。だが……」聞き覚えのある、浪花節を思わせるだみ声。その声の主は続く一声で本質をついてみせた。
「俺が郵政民営化に反対して自民党を離れたら、あいつは志師会(現・二階派)に入り込んで会長になった。いわば『空き巣泥棒』だ」
元運輸相の亀井静香。二階をこう評しつつも、昨年11月、自身の84歳の誕生日祝いでふたりは酒席をともにしている。
「ああいう男と呑んでも面白くもおかしくもない。光がない。くらーい顔してさ。友だちにはなりたくないね。でも、無口なところが二階の力になっている。何を考えているか分からない。その気持ち悪さ。国民に腹の内を見せないというのも政治家の一つの手だ。今や二階は天下の幹事長。もう志師会の長というより、立派な党の長だ。だがね……」だみ声が一段と凄みを増す。
「菅(義偉・総理)と同じで、二階も田舎から出てきた、たたき上げの庶民政治家。だから二階に金メッキを施したらダメなんだ。彼の『数は力』という考え方は、俺は間違っていると思う」