教育

問題ばかりの「私立高無償化」 専門家の指摘する制度の「欠陥」

2026年5月2日


<span>問題ばかりの「私立高無償化」 専門家の指摘する制度の「欠陥」</span>
桜の季節の「大改悪」

 先ごろ衆議院を関連法改正案が通過し、来年度から本格的に運用が始まる高校授業料の無償化。が、教育の機会均等といった美辞麗句とは裏腹に、制度によって損なわれるものは計り知れない。矛盾に満ち溢れた政策がもたらす危険について、専門家らが警鐘を鳴らす。

※本稿は「週刊新潮」2026月3月26日号に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書、年代表記等は当時のものです。

高校無償化“お膝元”の大阪で起きた「寝屋川ショック」

 東京や大阪ではすでに、国公立だけでなく私立高校の授業料が、所得による制限なく無償となっている。

 一方で国の制度としては、

「国公立については、所得にかかわらず今年度から授業料が原則無償となっていました。補助金の額は、公立高の授業料にあたる年最大11万8800円。また私立高に通う家庭についても同額を支給し、さらに世帯年収目安が590万円未満の家庭には年39万6000円を上限に加算していました。これが来年度から、私立に通う家庭には所得に関係なく年最大45万7200円が支給されることになります」(全国紙デスク)

 従来の「高等学校等就学支援金制度」を拡充するための法改正案は、さる3月13日の衆院本会議で自民や維新、中道などの賛成によって可決。制度を所管する文科省のホームページでは、その目的・目標について「経済的負担の軽減」とともに、

〈教育の機会均等を図り、もって、我が国社会を担う豊かな人間性を備えた人材の育成に資する〉

 などと謳われている。が、巷では、そうした耳あたりのよい理念には程遠い事態が進行しつつあるのだ。

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