慶應義塾幼稚舎は10.6倍
「もともと、うちの子には中学受験をさせようと思っていました。でも、いまの中学受験の過酷さを聞くにつれ、小学校受験の方が向いているのではないかと思って……」
神妙な面持ちでそう吐露するのは5歳の女の子を持つ都内在住、30代の母親である。
「中学受験の場合だと、大手進学塾に通うのに小学校低学年からじゃないと入塾すらできない、と聞きますし、偏差値で順位をつけられることに子どもが耐えられるかも分からない。それなら、いっそ小学校受験をしようと。いま、いろんな学校を見て準備しています」
小学校受験といえば、かつては都心部の高級住宅街に住む「セレブ」だけの“特殊な世界”と見なされてきた。しかし、近年、過当競争となった中学受験を回避するため、一般的な共働き家庭が小学校受験に参入するという現象が起きている。その点では、現在の親世代が小学生だった20~30年前とは全く違う教育環境になっているのである。……