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「商社マンは30代でボーナス1000万円」「一般職も“億り人”に」「外資系銀行で金融資産は2億円」…商社、自動車メーカー、銀行「現代の勝ち組」を実態調査【新「日本のヒエラルキー」】

2026年5月2日


<span>「商社マンは30代でボーナス1000万円」「一般職も“億り人”に」「外資系銀行で金融資産は2億円」…商社、自動車メーカー、銀行「現代の勝ち組」を実態調査【新「日本のヒエラルキー」】</span>

 マルクスは人間の本質を「社会的諸関係の総体」だと喝破したが、現代日本人もまた「階級」と無縁な存在ではない。もっとも世界の潮流の変化でその中身には変動が起きている。格差が広がる中、高額給与を得てわが世の春を謳歌する者たちの実態に迫る。

「サザエさん」は磯野家を通じて、戦後の庶民の生活を描いた不朽の名作である。2世帯7名と猫1匹が住まうのは、東京・世田谷区の一軒家。現在なら土地だけで1億円は下らない物件だが、アニメ放送開始の昭和40年代当時の世田谷区はまだ一帯に田畑が目立っていた。

 その暮らしぶりは慎ましく、大黒柱の磯野波平(54)や娘婿のフグ田マスオ(28)は、自宅での晩酌とたまに赤提灯で飲(や)る一杯を楽しみに仕事に励んでいる。そんな彼らが勤務するのは「山川商事」などと謳う商社だ。日本の平均的な勤労男性のモデルは、商社マンだったのである。

 まずは大企業(従業員1000人以上)平均年収ランキングをご覧いただきたい(図)。最新の2023年版に加えて、比較のために干支一回り分古い11年版を掲載した。最初に特筆すべきは波平らの勤務先、商社の伸長だ。

 11年、三菱商事を筆頭に五大商社はトップ10にランクインしていた。しかし、23年になると1位こそ精密機器製造販売のキーエンスに譲ったものの、以下2~6位を五大商社が独占。三菱商事が平均年収を1300万円台から1900万円台にアップさせるなど、軒並み平均年収を500万円前後、上昇させた。

 また、半導体関連企業の躍進も目覚ましい。先に挙げたキーエンスのほか、東京エレクトロン(8位)ディスコ(9位)という二つの半導体製造装置メーカーも上位に食い込んでいる。

「11年と23年の平均年収ランキングを見比べますと、現在の世界情勢や昨今の社会構造の変化が如実に反映された結果といえます」

 とは第一生命経済研究所の永濱利廣氏だ。

「ロシアのウクライナ侵攻などの影響もあり、世界的に戦略物資、つまり資源が足りなくなっている。その資源を扱う総合商社が好調なのはよく分かりますよね。また、生成AIブームの波に乗り、半導体関連企業も好調。資源や半導体を運ぶ物流の需要も高まっていますから、商船三井や日本郵船の平均年収も高水準にあるのです」

「部長に就けば、年収3000万円」

 無論、円安の影響で「ドルベースで商売している商社などの利益が増大している側面もある」と永濱氏は指摘しつつ、一方でこうも言う。

「12年前と比較すると、テレビ局などのマスコミが凋落していますが、内需関連業種の業績の厳しさが結果に表れている。最新ランキングの上位は、外需で稼いでいる企業なのです」

 ならば令和の時代の波平らは、人並み以上に豊かな暮らしを送っているはずだ。その実態を知るために以下では、現実の高所得者の懐事情と生活をのぞいてみよう。当然、最初に紹介するのは、ランキング上位を独占する大手総合商社の社員たちである。

 大手総合商社勤務の男性(30代・係長級)が言う。

「年収は約2000万円です。ボーナスの割合が大きくて年収の半分、1000万円ほどを占めます。私の年収は平均くらいですが、社長賞を取るような同期だと年収で2300万円はもらっているはずです」

 さすが、現代の勝ち組である商社マンといえよう。また、その昇給の仕組みについてはこう解説する。

「入社当時の大卒初任給は約20万円でした。残業代は付いたものの、1年目はボーナスもなく、年収は300万円程度。2年目で700万円になり、そこから管理職になるまで、入社から10年ほどは毎年約100万円ずつ年収が上がりました」

 こちらの大手商社では、一般的に入社13~14年目で年収2000万円の大台に到達するのだが、

「そこから8~10年間は停滞します。次の昇給は、課長などの役職に就くタイミング。だいたい20年目で課長になるケースが多く、課長で年収2500万円。30年目あたりで部長に就けば、年収3000万円というイメージです」

3500万円で別荘を

 この点、別の大手総合商社の関係者は、

「部長クラスで4000万円、常務取締役ともなれば1億2000万円の役員報酬を得ます。また、部長クラス以上になった者は退職金も1億円を優に超えます」

 と、まさに桁違いの収入面を明かすのだが、前出の男性は商社での働き方について以下のように述べる。

「若い頃は徹夜仕事もありましたし、上司が帰るまで帰れない文化もありました。21時過ぎから同僚と飲みに行ったり、接待に行ったり。週4日は飲んでいた」

 しかし、コロナ禍で様変わりしたようで、

「コロナ流行後は、リモートワークが推奨されて、仕事は個人の裁量に任されるようになりました。働く時間も自分で決められるように。飲み会も以前に比べて劇的に減りました」

 彼には共働きの妻と小学生の2人の子供がいる。コロナ期間中、家族のために墨田区に3LDK75平米の中古マンションを5500万円で購入したのだという。

「住宅ローンの上限は1億5000万円。同期は30歳を超えたあたりから、港区などの都心に1億円前後のタワマンを購入するのが一般的でした。なので、自分のマンションの価格は相当、安い方になります」

 代わりに彼は余剰資金を別荘の購入に充てた。同じコロナ期間中に、関東の海辺にある民泊用の施設を3500万円で買い取ったのである。

「コロナが収束したら観光客が戻ってきて、値上がりすると見込んだのです。資金をキャッシュで持っているよりは得だと思って。実際、現在は民泊用の宿泊施設として活用しています。月平均で50万円近くは売り上げています」

“億り人”になった一般職も

 商社マンらしい抜け目なさといえよう。また、彼は不動産以外に株への投資も行っており、自社と他社の株を全部で700万円分ほど保有しているのだが、……

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