「カリスマ講師」時代を牽引した代々木ゼミナール
他のエリアの大学受験塾事情を論じた記事でも、毎回必ず登場していたのが河合塾と駿台予備学校だ。まして全国の中心地である一都三県は、この「二大予備校」が牛耳っているというイメージをもつ向きも少なくなかろう。
しかし意外にも、南関東における両校は地方ほどの存在感を放っているわけではない。地方ではトップ大学を目指す層の受け皿として、各エリアの中心地に校舎を置く二大予備校がうまく地元塾と棲み分けを図っている一方、一都三県における大学受験生のボリュームゾーンは、早慶・MARCHなどの「私立上位校」志望者だ。よって、国立トップ大学を志望する層が二大予備校に行き、それ以外の層が向かう塾は多様化しているというのが実態といえる。【前編】の記事に何度も登場した早稲田アカデミーをはじめとした有力高校受験塾の大学受験部門も人気であるし、SAPIXなどの中学受験塾も大学受験部門を展開している。
その前提を把握していただいた上で、時を50年ほどさかのぼってみたい。そこに、今や「三大予備校」から脱落してしまった代々木ゼミナールの低迷の背景事情が見てとれるからだ。