中国人民志願軍烈士陵園には妻子の同行を確認できず
7月27日の朝鮮戦争休戦記念日に関連して、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の動静が連日報じられた。27日付1面トップには、26日の大城山(テソンサン)革命烈士陵への訪問についての記事が掲載された。金正恩は革命烈士を追悼して黙祷し、戦争の勝利に特出した貢献をしたとされる金策(キム・チェク)氏、姜健(カン・ゴン)氏、崔賢(チェ・ヒョン)氏の胸像に花を供えた。李雪主(リ・ソルチュ)夫人と娘も同行した。
続いて第1面下段からは、祖国解放戦争参戦烈士墓への訪問について報じられた。こちらにも李雪主と娘が同行し、金正恩と3人でバラを一輪ずつ手向けている写真が掲載された。娘が中心に立ち、両親はその両横に並んだ。
娘の動向は写真で確認できるが、記事では相変わらず「お子さま」に触れられない。今年に入ってからは、両親とともに「愛するお子さま」が国際女性デーの記念公演を参観したことを報じた3月9日付で言及があっただけである。昨年も記事上では「尊敬するお子さま」との表現で2回登場しただけであった。娘が初めて表舞台に登場してから今年11月で丸4年となるが、存在感は増している一方で、露出の仕方は慎重になっている。そのような現象を見て取れても、背景は分からない。政権中枢部を知る脱北者は皆無と言って良いからである。韓国に亡命を果たした脱北者の数は、昨年は223人、一昨年は236人ときわめて少数で推移しており、その中に高位級脱北者はほとんど含まれていない。
27日付第3面に掲載されたのは、平安(ピョンアン)南道の檜倉(フェチャン)郡にある中国人民志願軍烈士陵園を訪問したことについての記事であった。朝鮮戦争で犠牲になった毛沢東の長男・毛岸英の墓もここにある。同行者としては、朝鮮労働党中央委員会書記の趙甬元(チョ・ヨンウォン)、金成男(キム・ソンナム)、朱昌日(チュ・チャンイル)や、崔善姫(チェ・ソニ)外相、努光鉄(ノ・グヮンチョル)国防相、朴正天(パク・ジョンチョン)国防省顧問の名が挙げられた。この烈士陵園については、妻子の同行が確認できない。記事は、「帝国主義の侵略を撃退する前代未聞の決戦でわが軍隊と人民と肩を組み、同じ塹壕で鮮血と大事な青春を惜しみなく捧げて戦った中国人民の優秀な息子、娘の功績と英雄的偉勲をわが人民は永遠に忘れないであろう」との一文で締め括られた。
中ロの使節を招待して軍事パレードを挙行
28日付は、第1面で27日に開催された記念公演の様子を伝えた。金正恩父娘は、参戦老兵、戦時功労者とともに公演を観覧した。北朝鮮駐在の中国及びロシアの外交使節も招待された。ここでは中国、ロシアの順に国名が紹介されたが、中国が戦争に参戦した当事者であることに鑑みれば当然であろう。