昨年秋に旧ソ連のアルメニアとアゼルバイジャンの間で勃発した第2次ナゴルノ・カラバフ戦争について、筆者はロシアの地政学的な思惑と軍事面でのインパクトを中心に紹介してきた。
まとめるならば、ロシアはアルメニアとアゼルバイジャンの双方を自国の「勢力圏」に留めるために敢えてアルメニアを見捨てたのであり、こうしたロシアの思惑を的確に読んだアゼルバイジャンは「兄弟国」トルコの支援を受けて勝利を収めたということになろう。
そして戦後、ロシアはナゴルノ・カラバフに平和維持部隊を展開させて紛争解決の主導権を握り、アゼルバイジャンは第1次戦争(1994年に停戦)で奪われた領土の多くを奪還した。トルコはアゼルバイジャンに対する影響力をさらに強め、11月に結ばれた停戦合意に従ってアゼルバイジャンとの陸上交易路を獲得している。……