政治

第2次ナゴルノ・カラバフ戦争の「その後」(前編):一人負け「アルメニア」で起きた責任者探しの大混乱

2021年3月12日

「同盟国」ロシアに見捨てられ、昨秋の第2次ナゴルノ・カラバフ戦争で大敗北を喫したアルメニア。ロシアとの更なる離間を招きかねないパシニャン首相の発言が、軍部と政権の対立激化を呼んでいる。

 

 昨年秋に旧ソ連のアルメニアとアゼルバイジャンの間で勃発した第2次ナゴルノ・カラバフ戦争について、筆者はロシアの地政学的な思惑と軍事面でのインパクトを中心に紹介してきた。

 まとめるならば、ロシアはアルメニアとアゼルバイジャンの双方を自国の「勢力圏」に留めるために敢えてアルメニアを見捨てたのであり、こうしたロシアの思惑を的確に読んだアゼルバイジャンは「兄弟国」トルコの支援を受けて勝利を収めたということになろう。

 そして戦後、ロシアはナゴルノ・カラバフに平和維持部隊を展開させて紛争解決の主導権を握り、アゼルバイジャンは第1次戦争(1994年に停戦)で奪われた領土の多くを奪還した。トルコはアゼルバイジャンに対する影響力をさらに強め、11月に結ばれた停戦合意に従ってアゼルバイジャンとの陸上交易路を獲得している。……

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