政治

突然の南北「通信連絡線」復元と水面下で進んだ「親書外交」 北朝鮮の狙いは何か

2021年7月29日

日米韓に楔を打ちたい北朝鮮は、来年3月に控える韓国大統領選での保守勝利を望まない。悪化しすぎた南北関係に一定の軌道修正を加えることで、外交のフリーハンドを確保しておく思惑も。

 韓国と北朝鮮の両当局は、朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定が締結されて68年目の7月27日午前11時、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の間で複数回の親書の往来があり、(1)南北間の信頼回復(2)和解の促進(3)関係改善で合意した――とほぼ同時に発表した。この合意に基づき、昨年6月から断絶していた南北間の通信連絡線を、7月27日午前10時から復元した。

 韓国側は青瓦台(韓国大統領府)の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席秘書官が午前11時から緊急会見をしてこれを明らかにし、北朝鮮側は『朝鮮中央通信』の「報道」という形で発表した。

 北朝鮮は昨年6月9日、韓国の脱北者団体が北朝鮮批判のビラを飛ばしたことを理由に、一方的に南北間の通信連絡線を切断した。今回の合意で、板門店の通信連絡線と軍部間の西海通信連絡線が413日ぶりに復元することとなった。

 南北関係は、2018年2月の平昌冬季五輪に北朝鮮が参加したことをきっかけに大きく動き出し、同年4月の板門店での南北首脳会談、同年9月の平壌での南北首脳会談へと発展した。……

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