政治

高市早苗氏の“憧れの人”、サッチャーが蔑まれながら成し遂げた改革

2021年9月24日


<span>高市早苗氏の“憧れの人”、サッチャーが蔑まれながら成し遂げた改革</span>

経済再生の救世主か、格差拡大の元凶か。未熟で危険とみなされた政治家が「鉄の女」と呼ばれるまで。

サッチャーの政治の目的そのものを問い直す姿勢が、時の指導者層からは「未熟」に見えた  
©︎mark reinstein/Shutterstock.com

   日本初の女性首相を目指し、自民党総裁選に出馬した高市早苗・前総務大臣(60歳)。同氏の公式ウェブサイトにアクセスすると、まず「憧れの人はサッチャー英元首相」という言葉が目に飛び込む。

 マーガレット・サッチャーは、1975年に英国保守党初の女性党首、79年に53歳で同国史上初の女性首相となり、11年間の長期政権を率いた政治家だ。内政では「サッチャリズム」と呼ばれる新自由主義的な改革で英国経済を再生し、外政では、ソ連との冷戦に勝利し「鉄の女」の異名をとった。

   一方で、その強硬な政治姿勢から敵も多く、左派からは「富裕層を優遇し、格差社会を招いた張本人」など辛辣な批判も浴びてきた。資本主義の行き詰まりをめぐるこうした議論の出発点に、常にサッチャリズムは参照される。サッチャーは、決して「過去の政治家」にならないのだ。

   サッチャーは自らを「確信の政治家(conviction politician)」と評していた。指導者として明確な信念を持つのは当然のようだが、当時の保守党では国事の運営に熟達することが政治家の本分であり、思想信条への固執はむしろ蔑まれるべきことだったという。……

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