政治

迫る「執権10年」:「総書記の分身・金与正」が担う「先南後米」ミッション

2021年10月12日


<span>迫る「執権10年」:「総書記の分身・金与正」が担う「先南後米」ミッション</span>

金正恩体制は、南北関係を改善し韓国に米国への働き掛けをさせた、2018年平昌冬季五輪後の「通南通米」路線に戻りつつあるようだ。それはまず韓国を取り込み、米国との対話を目指す「先南後米」路線でもある。国務委員起用で「総書記の分身」にふさわしい肩書を持つことになった金与正は、その対外交渉の中核となる可能性が高い。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は、1月の党大会で「今後も強対強、善対善の原則で米国に相対する」と言明した。崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官も3月の談話で、ジョー・バイデン米政権が2月中旬から接触を働き掛けてきたことを認めながらも、「時間稼ぎに応じる必要はない。接触の試みは無視する」と対話を一蹴していた。

 ところが6月の党中央委員会第8期第3回総会で、金党総書記は対米関係について、対話と対決の両にらみの姿勢を示した。

 そして9月になり、対話のための条件について、相次いで主張を繰り広げている。金与正(キム・ヨジョン)党副部長の談話では二重基準と敵視政策の撤廃を掲げ、金星(キム・ソン)国連大使は演説で、その具体的な中身に言及した。一連の微妙な変化は北朝鮮がそろそろ対話を模索し始めた兆候のように見える。

国務委員を大幅入れ替え

最高人民会議第14期第5回会議で施政演説を行う金正恩党総書記(『労働新聞』HPより)

 そうした中、北朝鮮は9月28、29の両日、平壌の萬寿台議事堂で最高人民会議第14期第5回会議を開催した。……

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