政治

北朝鮮「ミサイル連続発射」:米「二正面作戦」の狭間の生存戦略(下)

2022年2月14日

北朝鮮のミサイル連続発射の裏には、敵視政策を解除しない米国への苛立ちが見てとれる。だが対中・対露で手一杯の米国を横目に、北朝鮮は自分の利益を追求する。その先にあるのは“2017年危機”の再来だが、米国にそれに対応する余裕があるのか。

 国連安全保障理事会は、北朝鮮が1月5日にミサイルを発射したことを受けて同10日に非公開緊急会合を開いたが、中国とロシアは北朝鮮擁護の姿勢を崩さず、一致した声明は発表できなかった。米国や英国、フランスなど欧米5カ国と日本は、緊急会合の前に北朝鮮を批判する声明を発表した。

安保理15カ国中7カ国が米国に同調せず

 北朝鮮のミサイル発射が続いたため、国連安全保障理事会は1月20日に2度目の緊急会合を開いたが、米国は制裁の強化を主張、中国とロシアは緩和を訴えて真っ向から対立し、また一致した対応を示せなかった。

 北朝鮮の中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」発射を受けて、国連安全保障理事会はさらに2月4日、3回目の非公開の緊急会合を開いたが、この日も安保理は一致した対応を打ち出せなかった。安保理メンバーの米国、英国、フランス、アイルランド、アルバニア、ノルウェー、ブラジル、アラブ首長国連邦の8カ国と日本は緊急会合後に声明を出し、北朝鮮のミサイル発射を「最も強い言葉で非難」した。

 しかし、中国の張軍国連大使は緊急会合前、……

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