政治

【Explainer】ドイツの“気候”財団はいかにロシアの制裁回避を助けるか

2022年2月23日

ロシアがウクライナ東部の親ロシア地域を独立国家として承認したことを受け、ドイツのオラフ・ショルツ首相はロシアの天然ガスをドイツに届けるガスパイプライン「ノルドストリーム2」の認可停止に踏み切った。ロシアへの弱腰を一転させた格好だが、同パイプラインをめぐっては昨年1月にドイツ州政府が財団を設立。「慈善団体」とされるものの実情は謎に包まれている。

[ベルリン(ロイター)]昨年、ドイツ人政治家が、ロシアのエネルギー会社ガスプロムと共同で、州政府の支援を受けた財団を立ち上げた。ロシアの天然ガスをヨーロッパに送る予定のパイプライン「ノルドストリーム2」がアメリカによる制裁の影響を受けないようにするためだ。

   総額110億ドル(約1兆2650億円)超のパイプライン計画に関して、果たして米独の思惑は一致しているのか? NATO(北大西洋条約機構)を率いる二大民主主義国家がロシアのウラジーミル・プーチン大統領と駆け引きするなか、ドイツ政治家たちの動きは、この極めて重要な問いへの答えをさらにわかりにくいものにしている。

   2019年、アメリカはパイプラインの建設に関わった者を制裁の対象とした。その理由は、パイプラインはロシアがウクライナへの攻撃を強める道具になるから、というものだった。パイプラインはほぼ完成しているが、天然ガスの輸送はまだ始まっていない。

   現在ロシアからヨーロッパへ天然ガスを供給しているパイプラインはウクライナを経由している。しかし、ノルドストリーム2はバルト海の海底経由で直接ドイツに届く。ヨーロッパへのエネルギー供給ルートから切り離されることによってウクライナの立場は弱くなり、ロシアは一層ウクライナを侵略しやすくなるとアメリカは論じる。……

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