平和の祭典オリンピックを開催した中国。その一方で、AI(人工知能)や生体認証、あるいは遺伝子プロファイルといった技術を使い、異様で強烈なハイテク弾圧を押し進めてもいる。この閉じられた権威主義体制の内部を訪れ、168人のウイグル人の証言をもとに『AI監獄ウイグル』(新潮社刊)を上梓したジェフリー・ケイン氏に話を聞いた。(聞き手:長野 光、シード・プランニング研究員)
――ウイグル人の女性は、中国政府から経口避妊薬を飲むことを求められます。なかには地元の診療所で、強制的に不妊手術を受けさせられる場合もある、と著書に記されています。これは公然とジェノサイドが行われている、ということでしょうか。
ケイン:ジェノサイドだといえます。ジェノサイドの定義は複雑であり、様々な考え方が存在します。けれども、ある民族や宗教集団などをまるごと消そうという試みが明らかになれば、ジェノサイドの十分な定義になるでしょう。アイデンティティの抹殺であれ物理的な抹殺であれ、同じことです。……